サイエンス・インカレに参加したOBOGからのメッセージ

OB・OGのご紹介

岩切 秀一さん

参加:第3回(幕張)、第4回(神戸)
分野:数物化学系
受賞:サイエンス・インカレ奨励表彰(第3回)
   独立行政法人科学技術振興機構理事長賞(第4回)
現在:大阪大学 大学院理学研究科物理学専攻 博士後期課程2年
   日本学術振興会 特別研究員(DC1)

研究のテーマ・内容について教えてください

私は大学で物理学を学ぶうちに、物体の位置や速度がランダムに変動する「ゆらぎ」という現象に興味を持ちました。第3回では、ポリマー分子が水溶液中で見せる「形のゆらぎ」を、第4回では原子核の「スピン(自転)のゆらぎ」を研究して発表しました。

受賞時の感想を聞かせてください

第3回では、研究発表そのものが初めてであったことでヘトヘトになり、また受賞するとは夢にも思っておらず、受賞が発表されたときは驚きと嬉しさが半分ずつでした。第4回では、上位の賞を目指そうと様々努力しましたが、目標に届かず少し悔しかった思い出があります。

サイエンス・インカレに参加して良かったことは?

インカレで発表することで、自分の研究成果を専門分野外の方々にもわかりやすく伝える経験を積むことができました。研究発表に限らず、「伝える」工夫を意識する大きなきっかけとなりました。さらに、サイエンス・インカレに集った他校の学生とは現在でも交流が続いています。大会そのものは2日程ですが、サイエンス・インカレ・アンバサダー等の取り組みにより、その後にもつながる大会となっていることも素晴らしいと思います。

自主研究で苦労した点や教訓は?

私の場合、研究アイデアを実現する手段を考えることに相当の時間を費やしました。学生の自主研究という性格上、専門的な装置や高額な試料にはなかなか手が届きません。できるだけコストを抑えつつ本質的な実験や分析を計画することは大変でしたが、徹底的に勉強し考えを深めるチャンスともなりました。ただし後から思えば、サイエンス・インカレで出会った友人や、先輩等に研究面でアドバイスを仰ぐことができれば、なお内容を深められたと思います。

自主研究の魅力とは?

研究をする側としては、研究の企画立案からまとめまでを一貫して自分(あるいは少人数)で行えるという自由度の高さが魅力です。一方、研究を見る側(例えばインカレで他の人の発表を見る)としては、研究動機がパーソナルな感情と結びついている点が面白いと思います。素朴な疑問・湧き上がる欲求・使命感など、自主研究には十人十色の背景や思いがにじみ出ていると思います。

自主研究を進める際の工夫や発表時に心がけたことを教えてください

勉強、アルバイトや部活動をやりながらという環境で、自主研究をする時間を取ることは簡単ではありません。私は、テーマや実行計画を常に練り、短時間の予備実験をコツコツ重ねながら、長期休暇に一気に進める、という方法を取りました。また発表に際しては、自分が話している姿をビデオで撮影して見返すことを繰り返し、わかりやすい内容になるように練習を繰り返しました。

サイエンス・インカレでの研究は今に役立っていますか?

自主研究の経験は、現在(博士課程での研究)に大いに生かされています。研究面では、インカレに出て刺激を受けたおかげで、日頃からテーマや疑問を生み出し・実行にうつすという習慣が身に着きました。また、インカレで出会った友人・先生・企業の方々と、これからどのような分野が伸びていくのかを議論したのも良い経験です。今後は、大きなビジョンの元で様々な人を巻き込んで研究を実行し、社会にインパクトを与える研究者になっていきたいです。

学生の方々に向けてメッセージをお願いします

思ったことは、やってみる。というのが私の信条です。インカレに挑戦したときも現在も、本命の研究以外に年10以上のサブテーマに取り組み続けています。コツは、いきなり完璧を目指さず、トライアンドエラーを早く・多く回すことです。同時に、冷静に現状を整理する作戦会議のような時間をこまめに持ちます。その中で発表できそうなアイデアを絞り、まずは「インカレに出す」と決めてしまってから、時間を投入して伸ばしていけばよいと思います。

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