サイエンス・インカレに参加したOBOGからのメッセージ

OB・OGのご紹介

中村 芽莉さん

参加:第5回(神戸)
分野:生物系
現在:外資IT企業 人事コンサルタント

発表した研究のテーマ・内容について教えてください

テーマは「ショウジョウバエを用いた 匂い刺激が熱と色の連合学習に与える影響」。もともと、自分が最も勉強が捗るような環境を作れたらいいなぁ、と思っており、大学の学部1年生のときに研究し始めました。当初はなんとなくのイメージで哺乳類(マウス)を使いたいと思っていたのですが、扱いやすさが高いことを理由にショウジョウバエを使うことにしました。
環境、と言っても色々な要素があるのですが、強制的に与えることができる匂いに注目。私たちの身近にある液体の中からハエが好む匂いと嫌がる匂いを探し、匂いに晒した後の学習度合いがどのように変化するかを調べました。

サイエンス・インカレ応募書類(一部)(PDF:300kb)

サイエンス・インカレに参加した感想を教えてください

率直な感想としては、インカレに出場することは、インカレを楽しむ・味わい尽くすための第一歩に過ぎないということです。とはいえ、自身と同じように科学研究をする学生と交流をしたり、審査員の先生方と議論が出来たりと、新鮮でした。

参加して良かったことは何ですか?

良かったことは大きく2つあります。
1つめは、自主研究をなあなあにせず、まとまった1つの研究結果にまとめ上げるきっかけになったことです。”自主”研究というだけあって、やってもやらなくても良い研究のため、適当に終えてしまうことも可能でした。しかし、インカレに参加することで、1つの研究として結果をまとめるために追加実験をしたり、考察を練り直したりし、自分で納得のいく最終形態に仕上げることができました。ゴールを明確に設定することの重要性を再認識しました。
2つめは、研究分野での人脈が拡大に広がったことです。私はもともと多くの人と交流することが好きです。とはいえ、所属していた生命科学コース(現 生命科学科)では研究を積極的に行う人はマイノリティ。それなりに自主研究に励む人はいても、研究交流を楽しむレベルの人は少ないのが当時の実情でした。
それが、インカレに参加が決まると、参加者のコミュニティに招待されたり、インカレ前から同じように自由研究をしている日本全国の仲間や、インカレ出場経験がある先輩方と交流する機会が持てました。
もちろん、その交流はインカレ終了後も続いています。私も今ではインカレ・アンバサダーとなり、インカレ出場者がより良い経験をできるよう、ファイナリスト達をサポートしています。ファイナリスト達と繋がったり、相談に乗れるのも、大学3年生の時にインカレに参加したことが転機となっています。

自主研究で苦労した点や教訓を教えてください

「自主研究で」ということで、修士の研究と比較してみます。苦労した点は、常に自分の横に立って研究アドバイスをもらえる環境があるとは限らない点です。私の学科では、一般的には学部4年生に研究室配属になります。それまでは研究室のスペースを間借りして、自分で研究を進めていくことのになります。その分、自分で実験スケジュールやこれから行うべきことを考える、といった”研究を進める力”がついたと思います。いつどんな時も自分から積極的に行動を起こすことが重要だとも身を以て理解しました。

自主研究のおもしろさを教えてください

2つの観点があります。①枠にとらわれず、自分が本当に興味を持つ疑問を研究できる点。②発表スタイルが多様である点。
インカレの会場では、自身とは全く異なる分野、かつ非常にワクワクさせられる研究が多く見られます。誰かに言われたからやるのではなく純粋な興味から派生した研究は、自主研究ならではの着眼点を持つとともに、ポスター発表であっても口頭発表であっても、多彩なパフォーマンスによりオーディエンスを魅了します。これこそが、発表までを含めた自主研究のおもしろさ・煮えたぎるような奥深さだと感じます。

自主研究を進める際の工夫や発表時に心がけたことは何ですか?

研究を進める際の工夫、と言えるようなものではないですが、毎週コンスタントに研究に時間を費やすようにしていました。時間割がかなりタイトでしたので、その中でも空きコマを作り、そこで必ず研究をするようにしていました。
発表時に心がけたことは、研究背景をお話しするときに、研究を始める頃の自分を思い出し、そのときにタイムスリップしたかのように話すことです。おそらくみなさん、ご自身の研究ではご自身が最も詳しく知っていると思います。そうすると、聞き手が置いていかれる感覚になることがあり、研究内容が頭に入りにくくなる恐れがあります。これを避け、なるべく聞き手と同じ目線に立ち発表できるよう、心がけていました。

自身の研究は、現在の仕事にどう活かされていますか?

活かされていると考えます。現在は人事コンサルタントをしているため、いわゆる学術の”研究”は行っていません。それでも、人の強みを生かし、力を最大限発揮できるような環境を仕立て上げるための研究を日々続けています。ここでいう「人」には私自身も含みます。インカレで発表した「学習効果を高めるためにはどういう環境にすれば良いのか?」という内容は、今となっては「企業の人材を生かし利益を高めるためにはどうすれば良いのか?」という内容に変化していますが、共通項はあると思います。
人事コンサルという職種上、インカレで培った人脈を生かして先輩後輩とキャリアについて話をすることも、現在の仕事に活かされていますね。

学生の方々に向けてのメッセージ・アドバイスをお願いします

―参加する方へ
楽しいインカレ人生の幕開けです、ようこそ。インカレまでの準備は、悔いが残らないよう念入りにすると良いと思います。自主研究をするこんなにも多くの学部生が集まる機会が年に2日しかないので、その後どのように関係性を持つか、2日間で得られるものを多くするか、ということを考えると良いかもしれません。
例えば、自分の研究分野(求めている研究技術など)と自分のプロフィール(SNSアカウント、興味のある分野や将来の夢など)をA4 1枚にまとめたり、サイエンス・インカレのSNSをフォローしたり、ジャンボリーに参加したりするのも有意義だと思います。

―興味を持っている方へ
今からでも応募できる内容があれば、ぜひ応募してみてください。応募するのは無料ですし、何もリスクはありません。得るものしかありません。目の前の機会を逃さない、というのも手だと思います。
今からの応募が難しい場合、日本の各支部が実施するジャンボリーに参加してみるのはいかがでしょうか。もし立命館大学の近くにお住いの場合は、インカレを見に行ってみてください。とてもワクワクする研究に溢れていますよ。

【まとめ】サイエンス・インカレを取り巻くあれこれ(外部リンク)

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